ネギサブカルト

愛と偏見を持って音楽のお話をするブログ

きのこのファン層変化してない?

3日目、きのこ帝国「夜が明けたら」

オススメ度 ☆☆☆☆☆

聴きやすさ ☆☆☆

後期きのことのギャップ ☆☆☆☆☆

youtu.be

 

ずっと気になっていた事がある。初期きのこファンが佐藤千亜妃ソロになってからも聴き続けているかどうか。正直方向性が180度どころかそこからさらに一周しちゃうくらい違う。そもそも、初期きのこと後期きのこでかなり違う。初期はシューゲイザーバッキバキの、かなり暗い、歌詞も過激めな、分かってくれる人に刺さればいいな、というスタンスなのを感じるが、後期はかなり明るい。大学生の軽音やってる子に届きやすいような、ポップ(当社比)な音楽。どちらがいいというのは(はたまたどちらも、か)人によって違うだろうし、好みの問題なのでそこに良し悪しはないが、管理人は断然初期。まあ前回の記事を読んで頂いた方からすれば自明の事でしょうね…。そもそもシューゲイザーが好きなので、方向性が完全に一致している。きのこは別にテクニカルなこと、特別高度なことをやっているわけではないが、ちゃんと押えるべき基本的な箇所(ギターの音作りや、歌い方等)が押さえられているので聴き手に刺さるようになっている。(もちろん、その界隈が好きなリスナーにとって)後期から入ったリスナーからすれば、一言。「暗っっっっ」って感じだろう。

じゃあ初期、後期ってどこから分かれるのって話ですが、3枚目の『フェイクワールドワンダーランド』かな、と思います。正確にいうと、『渦になる』『eureka』は初期。『フェイクワールド』と『猫とアレルギー』が“中期”としてグラデーションしているように少しずつ混ざり合い、『愛のゆくえ』『タイム・ラプス』が後期。『愛のゆくえ』の「愛のゆくえ」は映画の主題歌にもなっているし、そこから入った人もいるだろうから、自己紹介的な、初期〜中期らへんの美味しいところも混ざっているような印象。管理人自身、出会いは遅めで、中期から入っている。この中期リスナーは初期派、後期派のどちらにも分かれられる。『フェイクファー』の「フェイクファーワンダーランド」以前と以後でかなり曲の印象が変わり、私たちこういうこともできますよ、という風味のアルバムで、これが結構良い。でも、一番聴いたのは、この、「夜が明けたら」。「ミュージシャン」と少し迷った。どちらもYouTubeでライブ映像を何回も見たから。もう、歌ってる佐藤千亜妃の目が死んじゃっているのよ。どうしたって感じ。でも、そのメンタルが生み出した曲がとてもいい。歌詞も。心も中のドロッとしたところが、この曲待ってました!と言っている。ライブは何か一種神々しさを感じるのでぜひ見て欲しい。

 この時代が大好きな管理人にとっては後期は明るすぎるし、ましてソロなんて。眩しいわ。「太陽に背いて」はいい曲だけどね(進行がずるい)結局、バンドも生き物なので変遷していくため、そのバンドの何が好きかっていうところで付いていくか決まっていくのだと思います。きのこは音楽性が結構変化したので、ファン層も変化したのでは、という話でした。